活動内容

畑の部

「京都土の塾」の活動は、大原野石作の荒廃農林地の開墾・整備から始まりました。
土に向き合い耕すことを通じて、自らも自然界の中の生き物であることの認識を深めながら、現代社会の中で本来の力を失ってきた自身の生命力を蘇らせよう! というのが、活動の目的です。
そうした考え方にもとづき、私たちの畑では、ツルハシ、スコップ、鍬、鋤等を使い、自ら体を張って土と向き合い、自ら食する米や豆・野菜類を作っています。
年間を通じて作っている農作物は30種類以上。米(うるち米、もち米)、小麦、ソバ、サツマイモ、ジャガイモ、サトイモ、大豆、胡麻、生姜、ニンニク、玉ネギ、夏野菜、冬野菜、筍、椎茸、茶、果樹などです。
それぞれの作物づくりは、一つのプロジェクトとしてその作物を作りたい会員が集まって運営されています。
土にまみれ汗だくになって獲得する作物は、食べ物としての価値以上の力を作り手に与えてくれるようです。


森の部

次世代の人間に野生を!!を合言葉に、京都大学桂キャンパス近くの西京区山田地区の山林で行う森づくりです。「京都土の塾 森の部」として平成21年度に発足しました。
いま私たちは、人間だけが自然の循環に参加することを拒み、科学文明の力に頼って怠惰に、楽をして、贅沢に生きようとしています。しかし、人間も地球上に生かされた「いきもの」の一員です。
この森の部の活動は、私たち人間が、鹿や猿、猪や森の木々達と同じ土俵に立ちかえり、他の「いきもの」たちと心を通わせ得るような五感を磨く、すなわち野生性を取り戻し、地球上のすべての「いきもの」と対等に関わりながら、逞しく生き続けられるような共生の社会作りを提案しようとするものです。 森の中では、ふだんは全く働かなかった自分の内に秘めた力が、脈動し始めます。


お茶プロジェクト

「自分の手で自分の飲むお茶の木を育て、お茶にする」、当然農薬等も使わずに、世話はすべて手作業で…というお茶プロジェクトが、平成23年度から正式に発足しました。
このプロジェクトでは、広く同好の士が集うことを想定し、お茶プロジェクトのみの参加も可としています。 茶の播種、挿し木から肥培管理、茶摘み、塾での“自分茶”の製茶までを、緑茶、紅茶、ウーロン茶を対象にして取り組んでいきます。
一人分の区画は、一家庭の平均的なお茶の使用量を満たす茶の木が植えられる広さになっています。 お茶は、手入れが適正であれば、新植から3年後には初摘みが可能とされています。一度植えたら、何十年と続いていく茶園です。「私が作った我が家のお茶」は、末永くほっこりあたたかな家 庭の味になってくれることでしょう。


共同作業・ミーティング

≪共同作業について≫
共同作業は、会員や会員の家族・友人達が、快適に土の塾の活動を楽しめるよう、共同の場や施設、周辺の環境などの維持管理作業をするものです。
炎天下での草刈りやみぞれが降る中での崩落した山の斜面の復旧作業等、作業は決して楽なものばかりではありませんが、「仲間みんなで作業する」ことは、結果として幅広い成果を生み、参加者に日常の生活では味わえない労働の喜びや達成感を与えてくれます。
共同作業日は、第二水曜日と第二日曜日。午前10時から正午まで。ふだんよく塾を楽しむ会員・家族や友人が、どちらかの日に月1回、必ず参加する義務となっています。
この日にどうしても参加できない人は、それぞれの人の作業が可能な日に、用意された作業を2時間、代替共同作業としてすることになっています。

≪定期ミーティングについて≫
全員集合日の毎月第四水曜日と第4日曜日の午後1時から2時まで、ミーティングが開かれ、塾生は、どちらかの日に必ず出席することになっています。 このとき、各プロジェクトのリーダーからプロジェクトの進捗状況や、その作物のそれ以降1ヶ月間に必要な農作業等が話されます。
この際、活動に関わる興味深い話等が聞かれることも多く、このミーティングは、塾生として塾全体の動きを把握でき、京都土の塾の方針や性格等への理解を深めることができるよい機会になっています。

≪晴雨不問について≫
京都土の塾では、共同作業もいろいろな催しもすべて「晴雨不問」が原則です。
このため作業や行事がある時は、どんな天候であっても迷うことなく参加できるというわかりやすさがあります。雨の日、雪の日にも、それなりのことができる作業や催しがあるものです。

≪自己責任について≫
塾生として塾活動をするすべての責任は、個人が負います。塾として、保険は一切かけていません。塾活動のすべてを通して、それぞれ五感を磨き、逞しく生きる生物としての心身をつくることが、土の塾の大切な柱なのです。